真言の山寺

伽藍

当山は昔、弘法大師空海の註錫の地にして、
明暦3年(1657)時の春長律師の頃、
里人が当山の門下に流れる武儀川の淵より
光明を見て之を探ると不思議なことに、
薬師如来・阿弥陀如来・観世音菩薩の三体が
埋もれているのを見て、里人は大いに驚き、
これを淵よりすくいあげ、薬師如来を当山の本尊として
お祀りしたという伝説が残されております。

その後、宝永元年(1704)に山城の国、
醍醐寺三宝院門跡より令旨を賜り、豊栄6年に
野中寺内九世 戒龍唯如大僧正を寺に招請し、中興開山としました。
師は堂塔伽藍を真言律寺として面目を一新し、
行と加持祈祷を主に、宗祖弘法大師の法灯を広め、
また多くの子弟を育て真言密教の一大道場となりました。

以来、美山薬師と近隣の方から親しまれ、
信仰の対象として今日まで受け継がれております。

山号は『龍王山』です。麓から、階段~山門を望み、
山々を背景に見上げると龍が天に駆け上がるような雰囲気です。

本堂

真言僧の法を伝える儀式ができる様式のお堂
本尊は、古来近隣の皆様に『美山薬師』として親しまれている、薬師如来です。特に目の病に効くと云われております。 聖観音は美濃西国三十三観音霊場の当山本尊であります。多くの方が札所巡りで訪れます。

持仏堂

祈願所 回向所
【祈願所】主に不動明王を本尊とし各種祈願を行います。護摩祈願も行います。 鬼子母神供では、子育て・子宝・安産を祈願します。厄除け祈願も行います。

【回向所】釈迦如来、阿弥陀如来を奉り、各家の先祖に対する回向(供養)を行います。 回忌法要や個人葬も行う事が出来ます。

境内

弘法堂 山門 ご神木
【弘法堂】宗祖 弘法大師『空海』をお奉りしています。 永代供養・水子供養も奉りしています。ここは、土間になっており、気軽に参拝する事が出来ます。

【山門(鐘楼)】山門と一体化した珍しい形となっています。 現在は、大晦日に除夜の鐘を突く事が出来ます。

【多羅葉・菩提樹】菩提樹…釈迦が悟りを開いた場所にあったとされる木です。実は念珠に使用されます。6月下旬に小さな花が咲き、ほのかな甘い匂いで境内を包みます。
多羅葉…葉の裏面を傷つけると字を書く事が出来ます。その為、古代お経を書く事に使用したとも云われています。また、葉書の木とも云われています。